【新唐人2013年2月25日付ニュース】人権というと、一般人は、これは人権活動家や権利を守るために闘う人たちの専用用語で、自分とはあまり関係のないことだと思うかもしれません。しかし、呼吸や飲み水など、最も基本的な権利さえ保障されないとなったら、どう思うのでしょうか。近日、相次ぐネットユーザーの告発によると、中国山東省では複数の化学工場が汚水を地下に排出し、深刻な地下水汚染を招き、地元村民の多くががんにかかっているとの事です。あるネットユーザーは、共産党がこれほど中国の土地を痛めつけるのは、さぞ中国人に恨みを持っているからだろうとツッコミます。
山東省青島市平度市新河鎮に位置する新河生態化学工業産業基地は、青島市が2008年に建設した工業基地です。山東省の新聞“半島都市報”の報道によると、2012年12月26日現在、新河工業基地にはすでに30社の企業が入居。投資総額は147億元に上るそうです。
工業基地が位置する新河鎮の人口はおよそ3万人。多くのネットユーザーによると、工業基地が地元住民にもたらした問題を告発しています。
ネットユーザーの書き込みを見てみましょう。“母は地下水が飲めないので、全部買うしかないと言っている。一つは農薬がしみこんでいるのと、もう一つは企業が地下に汚水を流しているからだ”
ネットユーザー
「母は地下水が飲めないので、全部買うしかないと言っている。一つは農薬がしみこんでいるのと、もう一つは企業が地下に汚水を流しているからだ」
また別のユーザーによると、新河工業基地および数十キロ先の濰坊(いほう)市濱海(ひんかい)化学工業園区の周辺はいずれも癌多発地域になっているそうです。
ネットユーザー・鄧飛さんが12日に発起した“地下水汚染調査”運動は、多くの反響を得られました。子供の頃に新河鎮を離れ、現在上海在住のネットユーザーからはこのようなコメントが寄せられました。“鄧さんが発起した地下水汚染調査を目にして、涙があふれ出ました。いまやほとんどの家庭ががん患者を抱えています。私は代々あの土地に暮らしている故郷の人々を代表して、あなたに深謝します”
一方、平度市新河衛生院の職員は、企業が地下に汚水を押し流していることを否認しています。
平度市新河衛生院郭劉所 職員
「そんなことはありません。工業園区には何社も入っていないので、地下水に影響しません。聞いたことないです。そんなことはないでしょう」
これに対しあるネットユーザーは、“地下水のことは半ば公の秘密なのに、責任者は知らん振りだ”と憤慨します。
また、大胆な報道で知られる「南方週末」の記者に調査を依頼した新河鎮のネットユーザーもいるそうです。
他にも、こんな呼びかけもあります。“わが山河を守るには一人一人の参与が必要不可欠だ。新河鎮の人々は、自分のカメラや携帯電話で証拠写真を撮り、鄧飛さんの「中国水危機独立調査」に送ろう”
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/02/16/a848055.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)
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